過去は常に輝いているし、未来から見た現在も同様である
「子供の頃に戻りたい」と思うことがある。いや、そこまで贅沢は言わないから、10年前に戻れるだけでもいい。今振り返れば、もっとできたことはたくさんある。
思えば、20歳の頃は小学生に戻りたかったし、今では20歳に戻りたいと思っている。40歳になったら30歳に戻りたいと思うのだろうか。もしそうなら、「現在は、10年後の自分が戻りたい過去だ」と言うこともできよう。
つまり、10年後の自分に対して、10年分のアドバンテージがあることになる。それなら、10年後からタイムリープしてきたつもりで生きることができまいか。
現在の自分に足りないのは、知識と経験
未来の自分より、時間的なアドバンテージがあるのだから、もっと有意義に時間を使えるはずである。
でも実際にそうならないのは、なぜだろう。
おじさんが、若者に説教をするのを見かけることがある。10年後のおじさんはそれを見て、「他人に説教をしている場合かい」と、過去の自分自身に説教をしたくなったりするのだろうか。
自分自身が何かに挑戦してみればいいのに、何をしたらいいか分からないから、「すでに自分が経験済みの20代」を生きる若者の人生に口を出してみたくなるのである。歳をとってからできることもたくさんあるだろうけど、それを知るのは、死ぬときかもしれない。
時間的アドバンテージがあるはずの自分に足りないのは、知識と経験である。
タイムリーパーになる方法
タイムリープとは、未来に得られるはずの知識と経験を、現在に輸入することに等しい。それらを先に手に入れることができれば、実質的にタイムリープしたことになる。
本を読んだり、ネットで情報を集めたりすることは、真っ先に思いつく方法である。実際、本はタイムマシンのようなものだ。読んでいない人は、今すぐ読んだ方がいい。
しかし、ここで重要なのは、形式的な文字情報だけではない。もっと感情に食い込むような、生きた経験的知識こそ必要である。
いわば、後悔の先取りだ。「10年前にこうしておけばよかった」と後悔するなら、もっと早く後悔するような経験をしておきたい。それは、自ら渦中に飛び込んで、失敗したりするようなことでしか得られないものである。
何かを続けていれば、何かが起こる
YouTubeなどの登場により、素人の表現の幅が広がったことで、成功した人もいるだろう。
ピアノが上手いとか、料理人としてのスキルがあるとか、もともと持っていた知識や技術を使ってYouTubeで成功している人をよく見る。芸能人がYouTubeに参入して、天下り的に成功するパターンも少し前に流行った。
何らかの能力や実績があれば、チャンスが来たときに乗っかることができる。そのときになって、あの趣味や仕事を続けておけばよかったと思うのでは遅い。